2009年3月14日
和田中学校地域本部の私塾との連携による
特別補習事業「夜スペ」の検証・総括について
1 実施に至る経過
平成19年11月初旬、SAPIXから、区立中学校に対しダイレクトメールにより、補講・土曜日学校への安定した講師派遣の提案がなされ、和田中学校長が実施の可能性について地域本部と検討・調整を行った。地域本部では、これまで土曜日寺子屋や英語アドベンチャーなど学力の底支えと向上のための取組みを積極的に行ってきたが、学校の授業が、学力中位層レベルを中心として進めざるを得ない現状を踏まえ、比較的学力の高い層の力を伸ばすための新たな学習機会を提供するため、私塾との連携による補習事業「夜スペ」を教育委員会との調整を経て、1月下旬より実施することとなった。
2 「夜スペ」実施期間及び参加生徒数
(1)試行実施
平成20年1月26日(土)から4月末まで
・1月26日当初 19人(男5人・女14人)
(2)本格実施
平成20年5月から平成21年2月21日(土)まで
・5月追加募集時 41人(男17人・女24人)
・平成21年1月末現在 38人(男15人・女23人)
3 「夜スペ」の検証結果
(1)試行実施期の検証結果
1.参加「生徒」「保護者」への面談(ヒヤリング)
<実施日・面談時間> 4月5日(土)・6日(日) 1組約30分間
<生徒・保護者数> 生徒及びその保護者17組(18組中)
<ヒヤリング者> 「夜スペ」実行委員長・校長・第2副校長
<ヒヤリング項目及び結果> 資料1のとおり
2.参加してない「保護者」への面談(ヒヤリング)
<実施日・面談時間> 4月15日(火)
<生徒・保護者数> 参加していない3年生保護者 5人
<ヒヤリング者> 「夜スペ」実行委員長・校長・第2副校長
<ヒヤリング項目及び結果>
・参加していない理由
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① |
現在、別の塾に通っており、夜スペに参加する必要がない。 |
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② |
学力的に難しい。 |
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③ |
朝から夜まで学校にいるのは、嫌だと子どもが言っている。 |
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④ |
女子が多いので嫌だと言っている。(男子生徒の保護者) |
3.考察
・不公平感について
参加していない生徒から、不公平感を感じていない。また、参加している生徒、していない生徒間でいじめや差別が起こっている実態はない。
・身体的、精神的負担
参加生徒が、身体的、精神的負担を感じている様子はない。
・保護者の金銭的負担感について
通常より割安な料金設定のため、負担に感じている保護者はいない。
・教育的効果
8割の参加生徒が、家庭での学習習慣がついたと回答。学校の授業との相乗効果が見られ始めている。
・安全管理について
保護者が迎えに来ることを原則としているが、来れない場合は、地域本部の安全管理ボランティアが安全な場所まで送ることが定着しており、今後も継続していく。
(2)本格実施期の検証結果
① 参加「生徒」アンケート調査
<実 施 日> 12月
<回答生徒数> 35人(38人中)
<アンケート結果>
○「学習習慣」身についたか。(回答生徒のうちの割合)
■大変身についた 10人(29%) ■身についた 22人(62%) ■ほとんど身につかない1人(3%) ■身につかない 1人(3%) ■回答なし 1人(3%)

○「学習意欲」が向上したか。(回答生徒のうちの割合)
■大変向上 16人(46%) ■向上 17人(48%) ■やや下がった 1人(3%) ■下がった 1人(3%)
○学校の勉強と両立できたか。(回答生徒のうちの割合)
■完全に両立 6人(17%) ■両立 20人(57%) ■やや不両立 7人(20%) ■まったく不両立 1人(3%) ■回答なし 1人(3%)

○部活との両立はできたか。(回答生徒のうちの割合)
■完全に両立 12人(35%) ■両立 11人(31%) ■やや不両立 7人(20%) ■まったく不両立 0人(0%) ■回答なし 5人(14%)

② 参加「保護者」アンケート調査
<実施時期> 12月
<回答保護者数> 22人(38人中)
<アンケート結果>
○「学習習慣」身についたか。(回答保護者のうちの割合)
■大変身についた 15人(68%) ■身についた 6人(27%) ■ほとんど身につかない1人(5%) ■身につかない 0人(0%)

○「学習意欲」が向上したか。(回答保護者のうちの割合)
■大変向上 14人(64%) ■向上 8人(36%) ■やや下がった 0人(0%) ■下がった 0人(0%)

○学校の勉強と両立できたか。(回答保護者のうちの割合)
■完全に両立 19人(86%) ■両立 2人(9%) ■やや不両立 1人(5%) ■まったく不両立 0人(0%)

○部活との両立はできたか。(回答保護者のうちの割合)
■完全に両立 22人(100%) ■両立 0人(0%) ■やや不両立 0人(0%) ■まったく不両立 0人(0%)

③ 「生徒」満足度調査
<調査日> 1月21日
<回答数> 35人(38人中)
(内訳)Xクラス:8人 Yクラス:13人 Zクラス:16人
<調査結果> 5段階評価 3.47
④ 「保護者」満足度調査
<調査日> 1月21日<回答数> 21人(38人中)
(内訳) Xクラス:1人 Yクラス:8人 Zクラス:12人
<調査結果> 5段階評価 3.65
4 「夜スペ」の総括
「夜スペ」の目的は、「もっと学びたいと願う生徒の学力(論理的思考や応用力)をさらに伸ばす」ことをねらいとした補習事業である。平成20年1月から4月末の試行実施を経て、追加募集を行い、本格実施として5月から翌21年2月まで補習事業を実施した。
今回の「夜スペ」を検証するため、試行期間での検証と、本年1月に本格実施を含め「夜スペ」全体を通した検証を、参加生徒・保護者へのアンケート調査という方法で実施した。このアンケート結果からは、上記3のとおり「勉強の学習習慣が身についた」「学習意欲が向上した」「部活動との両立ができた」など、参加生徒・保護者からはいずれも高い評価が得られた。
こうしたことから、本補習事業の「もっと学びたいと願う生徒の学力(論理的思考や応用力)をさらに伸ばす」といった当初の目的は、充分に達成できたものと考える。
5 次期「夜スペ」の実施について
第1期「夜スペ」の検証総括を踏まえ、より学校の教育活動と相乗効果が発揮できるように一部実施内容を工夫して次のとおり実施していくこととする。
(1)名 称 「夜スペ21」とする。
(2)対象学年 現2年生(4月以降3年生)
(3)実施期間 平成21年3月14日(土)~平成22年2月まで
(4)実施科目 数学・英語の2教科とする。(長期休業中に集中講座を開設する予定)
<2教科とする理由>
今回対象の2年生は、英語、数学に学力レベルのばらつきが生徒間で顕著にあらわれており、標準偏差でみると、英語は23.1、数学は21.1と非常に大きくなっている。今回第2期の「夜スペ」の実施にあたっては、こうしたばらつきの縮小に向けて取り組んでいくことが、学校の授業との相乗効果が発揮でき、生徒たちの学力向上につながっていくと考えている。
このため、これまでの英語、数学、国語の3教科を改め、第2期の「夜スペ」では、国語を除き英語、数学の2教科を週4日集中的に実施していくこととした。
なお、国語に関して、現在、和田中学校では、通常の授業のほかに、年間を通じた朝読書の実施や漢字と作文、意見文を連続して書かせるなど力を入れ取り組んでいる。また、長期休業(夏休み)に国語の集中講座を実施していくことも検討している。
(5) 実施曜日等
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曜 日 |
教 科 |
時 間 |
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月曜日・金曜日 |
数学 |
19時~21時30分 |
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水曜日・土曜日 |
英語 |
19時~21時30分 |
(6) 参 加 費 月額24,000円(減額制度あり)
(7) 試行事業(トライアル)の実施
試行日:
平成21年2月17日(火) 参加生徒 60名
2月19日(木) 参加生徒 61名
(8) 学力診断テスト
平成21年3月4日(水)
テスト結果により、習熟度別クラス編成を実施する。